おためし 分光観測実習体験

担当:小林 仁美

観測天文学コース


 研究対象が手の届くところにある生物や化学などの分野とは異なり、天文学の研究対は宇宙にある天体・あるいはその空間です。 一部の太陽系内天体を除き、私達は実際の天体に出向いて研究を行うことができません。 そこで、天体から放出される光を手がかりに、その天体の様々な情報(温度・密度・組成など)を推定します。 天文学の観測はおおまかに分けて以下の 4 種類があります。

・位置観測:天体の位置を観測する
・測光(撮像)観測:天体の明るさや形状を観測する
・分光観測:天体の色(波⻑ごとの明るさの違い)を観測する
・偏光観測:天体からの光の偏り(偏光)を観測する

 中でも、光を色に分けて分析する「分光観測」は、得られる情報が非常に多岐に渡り観測に用いる測定器(分光器)も比較的高価なため、なかなか手を出しにくいと感じておられる方も多いかもしれません。 そこで本講義では、京都虹光房製の低分散分光器「光藝」と小型望遠鏡を用いた分光観測をみなさんに体験していただきます。 観測実習の前には、分光器の原理などについて学ぶ座学の時間もありますので、実習の内容をより深く理解できるようになっています。

# 本講義は実習の講義です。機材に限りがありますので、1回あたり3名程度で講義実施します。


- 座学講義:観測天文学と分光の原理(1.5 コマ)
 天体観測の種類、必要な機材、観測準備
 分光の原理
 分光観測からわかること
- 実習講義:分光観測を体験してみよう(2 コマ)
 実際の望遠鏡と分光器を用いた観測を行います。
 さまざまなスペクトル型を持つ恒星を観測し、スペクトルの違いを見てみましょう。


(本講座は冬に実施予定です。実施日が決まりましたら、再度ご案内いたします。


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